子供こそ英語の音に親しむべき

子供の英語教育 ――― 子供こそ英語の音に親しむべき


2011年から、小学校高学年の英語必須化が始まりました。

その制度の背景には、英語などの言語は少しでも早く始めたほうが良いという考えがあるようです。また、中学3年生までに、英語を話せるように子供を育成していくという目的もあるようです。

英語に早い段階から触れるのはいいですが、ぜひその内容にこだわってほしいと思います。

従来のような読み書き中心ではなく、柔軟で吸収の早い子供の耳・口を大いに使うような授業であってほしいと思うのです。


子供は、耳で覚えていきます。意味が分からなくても、聞いたものをそのまま真似するのが得意なのは12歳くらいまでだそうです。

ですので、英語教育が早まることはやわらかい耳と口をたくさん動かして、本来の英語の音を吸収できるチャンス、ではないでしょうか。


日本の英語教育は、読み書きが中心になって、読み方(発音)は重視しない傾向にあります。またカタカナ表記するような習い方で、英語本来の音が分からないままだったり、正しい音をきいても、日本にはカタカナ英語が氾濫していることもあり、自動的に頭の中でカタカナに置き換えたりしてしまいます。

本来の音と全然違うにもかかわらず、似たようなものだと思い、発音に関して無頓着になってしまいます。

結果的に、「カタカナ発音でいい、日本人なんだから訛りがあって構わない、語彙や文法を身につけて、発音なんて気にせずに話す方が大事だ」という意見になるのです。

日本語と韓国語は発音が似ていて、日本語にない音は、わずか4つほどらしいです。

とすると、その4つ以外は、日本人が発音をしても、少なくとも通じるレベルの似た音になるでしょう。

日本語と英語の関係も似ていれば、「カタカナでいい」と言えますが、残念ながら、そうではなく、2つの言語は、全く異なる方向で発達してきました。

音も違います。カタカナで代用すると、音が変わってしまいます。
(カタカナ代用をまとめたものは、こちらのページ)

子供の英語教育制度が変わることをきっかけに、英語の音に親しむ機会が増えてほしい、と願います。

(11/5/9 revi)