英語は耳から、日本語は目から

違いを知る ――― 英語は耳から、日本語は目から


世界の様々な言語の中で、英語と日本語と全く異なる方向で発展してきました。

ご存知のように、語順や表記や音も違うし、国民性も違えば、話すリズムも違います。

日本語のように音の長さも強さも一定に、平坦調子のまま英語を話すと、英米人にとっては非常に聴き取りにくいものになってしまいます。


特に音の違いを挙げますと、

日本語は、「あ」「か」「さ」「た」 など、それぞれが発音の最小単位で、かつそれが音節(=一拍)です。

この音節を分解してみると、

「あ」は、  a
「か」は、  k  と a
「せ」は、  s  と e    のように1~2の音素となります。

しかし日本語は、音素単位で発音することはありません。
この音素は日本語は少なくて20しかありませんが、英語は45あるそうです。


一方、英語の「音素」も、音の最小単位ですが、音素単位でも発音します。

例えば、  t   s   b   など、子音ひとつの音のことです。

発音の本や当サイトに載っている子音や母音を発音記号で表しているものが「音素」ということです。
    
この45の音素が合わさって、音節を作ります。音節の構成は日本語よりも複雑で、母音ひとつと、その前後に合計1~7の子音がくっついたものとなります。

[例]
onsetsu

このような違いからも、英語と日本語は、音の成り立ち・しくみに差がかなりあることが容易に想像できます。


日本語は漢字など視覚から入る情報に大きく頼り、音の少なさを補っていますが、音が多くて、文字の種類が少ない英語は、音の違いで伝えようします。


日本語を基準に考えて、英語の音をカタカナにあてはめようとしても、無理が生じてくるのは当然と言えます。